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我が国の積層ゴムの開発と変遷 免震構造レポート Vol.4
 
 わが国における免震構造と積層ゴムの研究開発は、福岡大学における多田英之博士を中心とする研究グループにより1979年より始まったといえる。免震建物の地震時挙動、振動台実験、積層ゴムの実験研究に取り組んでいる。積層ゴム実験ではゴムの材質、積層体の形状などをパラメータとして、基本特性の把握、限界性能の評価を進めた。すでに欧米では積層ゴムを橋梁や建築物に利用することが進められていたが、わが国における積層ゴムの開発目標としてわが国の長周期成分が卓越する地震動にも対応できる大変形性能を有することが掲げられた。実験研究の大きな成果として多田らは積層ゴムの性能評価にとって重要なパラメータである2次形状係数を発見した。1981年には、直径300mmの積層ゴムで実用的な大変形能力を発揮させることに成功した。


福岡大学で最初に実用化された積層ゴム
福岡大学で最初に実用化された積層ゴム
 その成果を受けて、1982年には千葉県八千代市にわが国初の免震住宅を建設し、振動実験も実施された。これが、わが国の免震構造の始まりであり、その後、ゴムメーカーや建設業の技術研究所などが免震研究に乗り出し、幾つかの免震建物が建設されるようになる。この時代、積層ゴムの長期面圧は100kgf/cm2以下程度であった。






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